水泳の自由形バタフライ混合リレーに出場している富田宇宙選手。富田選手がパリに向かう直前に清水希容が直撃した。東京パラリンピックで3つのメダルを獲得した水泳の富田宇宙選手は16歳の時に難病を発症し、現在は視力をほとんど失っている。練習では目で見る代わりにレーンの端でコースロープに手や体を触れさせながら泳いでいる。それによって自分の泳いでいる方向を把握、調整しているという。富田選手はコースロープをたどりながら泳ぐとターンしたあとそのまま同じコースロープをたどるため、最短コースで泳ぐ。多くの選手はターンしたあと逆側のコースロープをたどるため結果、大回りでコースを1周することに。この違いが富田選手の強さにつながっているという。さらに、設定したテンポを水中でも音で刻んでくれるテンポトレーナーをスイムキャップの中に入れて練習。本番での装着は認められていないがこの音を体に染み込ませることでレース中同じテンポで泳ぐことが可能に。後半になってもスピードを維持することができるという。富田選手は「東京五輪後に体がついてこなくなったが、パリで泳ぐところを見たいと一緒に行こうという人がいたからここまで来られた」と話した。