3度目となるパリオリンピックが開幕。夏のオリンピックの開会式は史上初めて競技場以外となるセーヌ川で行われた。選手団は船に乗って登場した。200程の国と地域などの選手、合わせて1万1000人あまりが沿道の人に手を振った。日本選手団は雨が降りしきる中、沿道の人たちに日の丸を掲げた。選手たちを乗せた船はオステルリッツ橋を出発。30万人の観客が見守る中、ノートルダム大聖堂、ルーブル美術館の側を通り、およそ6キロ先、エッフェル塔近くにあるトロカデロ庭園を目指す。今回、日本の旗手を務めたのはフェンシング・江村美咲選手、新競技ブレイキン、Shigekixこと半井重幸選手。詰めかけたファンから大きな声援を受けていた。セーヌ川沿いでは米国の人気歌手レディーガガが登場し、フランス語でシャンソンを熱唱。手の込んだ演出が続々披露される中、パリの街中では開会式が始まる前から厳戒態勢が敷かれていた。開会式は3時間以上続き、フィナーレでは聖火台に火がともされた。気球を模した聖火台はゆっくりとパリの夜空を舞った。聖火台の炎は初めて燃料を使わずに電力だけを用いて、水と光を組み合わせて輝かせている。セリーヌディオンが歌う「愛の讃歌」は聖火台の光と共に響き渡り、17日間におよぶ祭典に火ぶたが切られた。