構想から7年を経て今年7月に開館した黒柳徹子ミュージアムには様々な宝物が並ぶ。人生の節目ごとに着た森英恵さんの「イブニングドレス」の中でも特別な一着が「ザ・ベストテン」の初回放送のためにデザインされたドレス。森は22歳で結婚。子育てをしながら専門学校で洋裁を学び、1951年に新宿に「ひよしや」を開業。人気映画の衣装を担当し、若者の間で流行した。日本の女性も世界で活躍できることを証明してみせると1965年にニューヨークで初コレクションを発表。日本の伝統美を活かしたファッションは東洋と西洋の出会いと絶賛された。この頃にニューヨーク留学中だった黒柳は友人の紹介で森と出会った。義娘パメラさんと孫の泉さんが森と黒柳について語ってくれた。森はホームパーティーを開いて黒柳に友達を紹介していたという。ニューヨークで成功した森は1977年にパリ・コレクションに進出。東洋人で初めてパリ・オートクチュール組合の会員となった。日本では黒柳が司会を務める音楽番組「ザ・ベストテン」が1978年に始まった。初回放送のため森がデザインしたのは大きな牡丹が描かれたシルクのイブニングドレス。世界を目指して高く飛んでいきなさいとのメッセージが込められていたという。1993年は皇太子さまと雅子さまのご成婚パレードに日本中がわいた。森は雅子さまがお召しになっていた純白ドレス「ローブ・デコルテ」をデザイン。森の功績はフランス政府からも認められ、2002年にレジオン・ドヌール勲章オフィシエを受賞した。
