マサチューセッツ工科大学では火星の大気にある二酸化炭素から酸素を作り出そうとしていて、21年に行われた実験では10時間にわたって酸素を生成できた。人が5時間生きられる量だったという。また、カリフォルニア大学のロバート・ジンカーソン氏は植物が育つ仕組みに立ち返り、酢酸を与えれば栄養を作り出せると考えた。暗闇でも野菜が育ち、光合成よりもエネルギー効率が高かったという。宇宙生物学者のリン・ロスチャイルド氏は菌糸の可能性に着目する。火星環境の砂、菌類を使い、現地で居住空間を作ろうとしていて、菌糸は僅かな栄養で成長を続ける他、自己修復機能も有する。建築家のマウアー氏は菌糸を使えば廃棄される木材などを利用し、作った建築資材で家を建てられるという。菌糸は二酸化炭素を吸収する性質があるので、地球の温室効果ガス削減につながる可能性があるという。
アラブ首長国連邦は火星に60万人都市、民間企業は100万都市を作るという目標を掲げる。新型ロケットの開発も進み、23年から飛行実験が行われている。
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