日本の世界遺産は25あり、うち世界自然遺産は5つ。きょうで知床は登録されて20年。希少生物の宝庫であること、海と陸のつながりあった生態系が高く評価されている。知床でできた保全の仕組みは、地域連絡会議、科学委員会。知床ではエゾシカ管理、河川のダム改善などが当時から指摘されている。中村太士北海道大学名誉教授は、日本の自然遺産は生活圏と近く科学的根拠に基づいて自然と暮らしの両立を図る必要があるとしている。温暖化、外来種の増加など直面する多くの課題が残る。萬屋昭洋組合長は「温暖化の影響は非常に大きいと感じる。カラフトマスが激減しヒグマが人里に出るようになったのでは」と指摘する。知床は世界有数のヒグマの生息地。斜里町ウトロ地区では市街地全体を電気柵を囲っている。知床五湖は、以前はヒグマが出るたび閉鎖するなど対応に追われてきた。そこで、高架木道を設置して観光できるようにした。有料のエコツアーなども行っている。