長野県軽井沢町で23年前、クマがゴミ箱を漁るなどの被害が相次ぎ、市街地で人が襲われることもあった。そこで街はNPO法人にクマへの対策を委託し、罠で捕獲したクマに発信機を取り付けて行動を追跡し始めた。調査は毎日行っていて夜11時すぎに出発し、電波を手がかりに人の生活圏に近づきすぎてはいないか、1頭1頭の動きを把握。クマの電波を受信すると、特殊な訓練を受けた犬とともに追い払う。軽井沢町が目指しているのは、人とクマとの”すみ分け”で、街では人とクマ、それぞれのエリアの間に緩衝地帯を設け、緩衝地帯に入り込んできたクマを特定し追い払うことで市街地に入ってこないようにしていて、街ではこの10年余、人の暮らすエリアでの人的被害は1件も起きていない。
兵庫県では”クマの数を管理“することで被害を防いできた。1990年代、県内にはクマは「100頭以下しかいない」とされ、絶滅を危惧した県は狩猟を禁止するなどをして保護してきた。しかし2004年ごろから、市街地への出没が急増し対策を立てるため、捕獲した複数のクマにマイクロチップを埋め込み、クマの生息数の調査を行ったところ、推定で800頭を越えていた。2016年に兵庫県は狩猟を解禁し、翌年には市街地から200メートルの範囲で捕獲を強化した。この2年、兵庫県では山の中でクマのエサとなるブナの実りが「大凶作」となったが、人的被害は1件も出ていない。被害を防ぎつつ、クマが減りすぎるのも防ぐため、現在では800頭を目安に生息数を一定に保てるように調査を続け、毎年対策の見直しを行っている。
兵庫県では”クマの数を管理“することで被害を防いできた。1990年代、県内にはクマは「100頭以下しかいない」とされ、絶滅を危惧した県は狩猟を禁止するなどをして保護してきた。しかし2004年ごろから、市街地への出没が急増し対策を立てるため、捕獲した複数のクマにマイクロチップを埋め込み、クマの生息数の調査を行ったところ、推定で800頭を越えていた。2016年に兵庫県は狩猟を解禁し、翌年には市街地から200メートルの範囲で捕獲を強化した。この2年、兵庫県では山の中でクマのエサとなるブナの実りが「大凶作」となったが、人的被害は1件も出ていない。被害を防ぎつつ、クマが減りすぎるのも防ぐため、現在では800頭を目安に生息数を一定に保てるように調査を続け、毎年対策の見直しを行っている。