先週ゼレンスキー大統領が踏み切った内閣改造で、フェドロフ前国防相を事実上解任。この解任を巡ってはフェドロフ国防相とシルスキー総司令官の確執が背景にあったとされている。35歳のフェドロフ国防相は無人機の戦場への本格導入のほか、装備品の調達の透明化など軍の改革を推進。ウクライナの無人機の活用で成果をあげる中、国民からも高い人気を得てきた。一方のシルスキー総司令官はロシアの軍事侵攻直後、キーウ防衛などで重要な役割を果たし2024年2月に総司令官に任命された。旧ソビエトの軍事教育を受け、キャリアを積んできた生粋の軍人。フィナンシャル・タイムズは「改革派と旧来の軍部の世代間対立の象徴」とも伝えている。2人の関係が修復不能となったことを受けて、ゼレンスキー大統領はシルスキー総司令官側に立った。一部の軍高官からも不満の声があがる事態になった。ここまで抗議の声が広がるのはゼレンスキー大統領にとっても予想外だったとみられ、収束はかろうと連日、軍幹部らと協議を重ね、シルスキー総司令官の解任に踏み切った。後任の総司令官に起用したドラバティ統合軍司令官は43歳、実戦経験豊富な若い世代の将校で、ゼレンスキー大統領が軍部の世代交代を受け入れようとしているとも読み取れる。ゼレンスキー大統領はフェドロフ氏にも新ポストを提案。現時点で受け入れたかは不明。ゼレンスキー大統領としては今回の人事刷新で国民の団結を維持したい考え。横川さんは「しかし、2人の対立で垣間見えた軍の組織内の確執がトップの交代によっておさまるかどうかは見通せない」と話した。
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