今、フィリピンでは消費志向が高まっている。フィリピンの現状を国際協力銀行・佐川弘が解説した。フィリピンは法律により給料は月2回に分けて支払われる。月1回の給与支払いでは次回の給与支払い日まで生活費を取っておけずに生活が困窮してしまうという懸念が背景にある。フィリピンは2024年通年の経済成長率5.6%とASEANの中でも高い水準。2024年実質GDP成長率は5.6%(前年比)。人口は約1億2000万人、平均年齢は約25歳。人口ボーナスが2050年まで続くと言われている将来性のある国。楽天的な気質と海外で出稼ぎしている親族からの送金をあてにできること、好調な経済、将来への期待も相まって消費性向が非常に高い。給料の月2回の支払いということで、2週間おきに支払われることをあてにして、より一層消費性向に拍車をかけているとみられる。
