次に密着するのは、成田空港で働く真夜中の仕事人。午後11時半、空港の格納庫内に現れたのは機体洗浄の精鋭13人。この日担当するのはエアバスA380ANAFLYINGHONU。全長72.7メートル2階建て乗客520人を誇る世界最大の旅客機だ。タイムリミットは、空港が再び動き出す夜明け前！左右の前方部分や翼部分など8箇所に分かれて洗浄していく。機体には安全運航に欠かせないセンサーが多いため、傷をつけないように清掃は手作業で慎重に行う。翼のつけね部分・胴体部分はエンジンや車輪が近いため、油汚れ・泥汚れが特にひどいという。なので、この部分は一番の重労働。専用の薬剤を使いモップやブラシで汚れを落としていった。さらに難易度の高い洗浄場所が、高さ約25メートルの尾翼部分。作業台の足場が不安定で、作業車も揺れるので恐怖心が高まるそう。懸命な作業のおかげで、油汚れが目立った機体は旅の気分が高まるピカピカの機体に生まれ変わった。