先代から受け継いだ城を現代の姿にしたのはフリードリヒ・フランツ2世。19歳で大公になるとすぐ、理想の城を目指し大改築に乗り出した。見る角度により顔が変わるシュヴェリーン城はヨーロッパ建築の良いとこ取りをした。教会の部分のモデルになったのはケルン大聖堂だと言われている。フランツ2世はケルン大聖堂に関わった建築家に教会の設計を任せたという。19世紀には過去の建築様式を復古的に取り入れる歴史主義建築が流行ったが、シュヴェリーン城はその代表作と言われる。ドーム屋根はフィレンツェの大聖堂などルネサンス建築を模したもの。城の背後に広がる大庭園のモデルはヴェルサイユ宮殿の庭園。シュヴェリーンの邸宅群は19世紀の歴史主義建築の優れた代表例として2024年、世界遺産に登録された。50ユーロ寄付すると教会の天井の星1つが自分のものになる。集まった寄付金は城の修繕費などに使われている。