ウナギ専門チェーン店「鰻の成瀬」は価格と品質を武器に、2022年9月に1号店をオープンしてから2年足らずで165店舗と急拡大している。店で出すウナギは中国で養殖したニホンウナギ。現地で一次加工して冷凍されたものを使う。職人の代わりにわずか5分でおいしく焼き上げる装置を導入。最近の飲食店にとって大きな課題である高騰する人件費を抑えることができている。低価格の理由がもう一つ。出店するのは基本的に駅から離れた住宅街やロードサイドで家賃を削減できる。さらに飲食業界の苦しい事情が成瀬にとっては追い風に。円安による原材料費の高騰や人手不足などが要因で昨年度、倒産した飲食店は全国で802軒と過去最多を記録。閉店した物件を狙って、鰻の成瀬は出店攻勢をかけている。前の店の厨房機器や家具を利用することで出店コストも抑えられる。