ミキティこと登山ガイドの大川美紀さん。この日は登った山で食べる食材を購入する。少しでも荷物は軽くしたいところだが、登山客の期待に応えるため、大量の食材を購入していく。この日岩手山を登るのはリピーターの女性とその友人。親の介護のリフレッシュのために山に登るのだという。7合目付近、天候が急変するも、ミキティは2人に声をかけ笑顔で励ましていく。ミキティにガイドを頼む理由を「山にも元気をもらって、ミキティにも元気をもらって。だから遠方でも来てしまう」とリピーターだという登山客は話してくれた。出発から6時間、山小屋で食事を摂る。登ってくるのも大変だったが、その苦労も忘れてしまったとお客さんは話した。秋田県大館市に住むミキティ、年間1000人もの登山客をガイドするためシーズン中はほぼ毎日山に出ている。現在は夫の博人さんと2人暮らし、夫の博人さんはミキティに関して「山のことしか考えていない」と話す。もともと観光ガイドをしていたミキティ、10年前に登山ガイドの仕事を始めたという。そのきっかけは長女の千里さんが白血病だと診断された際に、友人が山歩きに連れ出してくれたことだった。その際に山が人の気持ちを穏やかにさせるのだと感じたという。病状が良くなった千里さんと山に登ったミキティ、千里さんの笑顔を見て登山ガイドになろうと決めたのだという。