今月1日にウクライナの大規模な無人機攻撃の映像が公開された。慶應義塾大学 鶴岡路人教授は、普通なら隠したい映像をあえて見せているところがポイントで、ウクライナはここまでできるとロシア・トランプ大統領・世界にアピールする狙いがある。ウクライナが行った今回の「クモの巣作戦」はロシアの空軍基地5カ所で実施され、中にはウクライナから6000キロ離れたアムール州の基地も含まれている。ウクライナは無人機をトラックに乗せて空軍基地の近くまで運んでから飛ばして攻撃を行った。鶴岡路人教授は、ウクライナはどこでも攻撃する能力を示した、ロシアは大型のドローンが夜間に来ることを想定していたがウクライナは小型のドローンを昼間に使って攻撃したことでロシア側は相当な恐怖感を植え付けられただろうとしている。これにより軍事的だけでなくトラックの検問が必要になるなど社会的ダメージも与えている。こうした状況で行われたのが4日のトランプ大統領とプーチン大統領の電話会談。1時間15分の会談でトランプ大統領は、すぐ和平につながるものではなかったとし、プーチン大統領はウクライナの無人機攻撃に対応せざるを得ないと強い口調で述べたという。橋への攻撃でも多くの死傷者が出たとしており、プーチン大統領はウクライナの攻撃について「民間人を狙ったテロ攻撃」だと強く非難し、「誰がテロリストと交渉できるのか」と今後決裂した場合でもウクライナ側に責任を押し付けるとみられる。