インドネシアの繊維産業の課題は経済成長を支える中間層に影響を与えているという指摘がある。インドネシアの中間層が人口に占める割合はこの5年で21%から17%に減り、人数にして950万人減少したという。インドネシア政府は2045年までに高所得国入りする目標を掲げ、そのために中間層を70%まで増やす必要があるとしているが、現状大きな隔たりがある。専門家は「次の政権が中間層の問題にどう取り組むか示さない限りインドネシアは国際投資家にとって魅力的ではなくなるだろう」などと話した。次期大統領のプラボウォ氏は経済対策として製造業の競争力を強化する方針を明らかにしている。またジョコ大統領の肝いりであった資源の輸出を制限して、国内の加工産業を育成する政策の継続も訴えている。世界有数の埋蔵量を誇るニッケルを国内で加工し、付加価値をつけることで産業の発展を促す政策を進めるとしている。