姿も素性もわからない「プロジェクトエイリアン」という番組について辻さんは「大事なのは匿名性という概念だと思う。90年代後半~2000年代始めまでは匿名性が高いからこそ自由なコミュニケーションを楽しめた。一方で現在はSNSは実名性が高まっていて、安全性もあるが人目を気にするようになってしまった。だからこそかえって匿名性があるバーチャル空間で本音を出すというのは大事なことだと思う」などとコメントした。この番組の意図について細川さんは「このバーチャル空間やアバターをデザインしているチョーヒカルさんが中国籍で、人生の中で偏見や差別を受けてきた。どうしたらその差別をする側とされる側が分かりあえるのかを考える中でこの企画がスタートした」などと話した。番組で気をつけてることについては「差別・偏見などを長年研究している社会心理学者の専門家に来てもらって、番組が分断や偏見を助長するようになってないかをチェックしてもらいながら進めている」などとした。辻さんは番組の可能性について「匿名性があるからこそ本音が出せるが、一方で本音がぶつかり合ったり軋轢が生まれたりする。ただ逆にそれも大事だと思う。自分とは違う他人の意見を学ぶ機会になる。様々な事例を放送してほしい」などと話した。プロジェクトエイリアンは来週19日午前0時45分「わたしたちの性愛」、翌週26日午前0時45分「偏見とどう戦う?」が放送される。