阪神・淡路大震災から31年。高齢者や1人暮らしが増える中、防災の形が変わりつつある。千葉県松戸市で1人暮らしの高齢者が暮らす一軒家では、掃除や引越など生活支援を行う業者に防災対策を依頼していた。防災士の資格を持つスタッフがまず指摘したのは、ベッドのそばにある窓。飛散防止フィルムをガラスに貼り、地震で割れても破片が家の中に入らないようにした。大型の冷蔵庫も耐震ベルトで固定。重い電化製品や仏壇などは動かして設置し直す必要があり、1人での作業は難しいという。特に問い合わせが増えているのが「感震ブレーカー」で、ブレーカーにおもりを取り付け大きな揺れで電源が自動で落ちるというもの。地震のあと電気が復旧した際に起こりやすい通電火災を防ぐ効果がある。首都直下地震の新たな被害想定では、冬の夕方で風が強い条件の場合死者は約1万8000人、建物の全壊や焼失は40万棟に上るとされる。防災への関心の高まりを受け、店舗側も品揃えを強化している。生活雑貨大手のハンズ新宿店では、約400種類の防災商品を取り扱っている。東日本大震災の被災者から「非常食の食物アレルギーが心配だ」という声を受け開発された缶詰は、8大アレルゲンを使用せず安心して食べられると人気になっている。携帯トイレも売れ行きが好調で、直近1カ月で約2000個を販売した。揺れを吸収する耐震マットも、家具の下に貼るだけで転倒を防ぐ身近な対策として利用が広がっている。
