2015年にコロンビア政府がカリブの海底600mで発見した沈没船「サン・ホセ号」。スペイン艦隊を率いたとされる「サン・ホセ号」は全長およそ40m、62門の大砲を装備した旗艦で、300年以上前の1708年にイギリス艦隊の攻撃で沈没したとされている。船にはペルーの鉱山から発掘された金や銀、エメラルドなどが積まれていたとされ、その価値は200億ドル(約3兆1400億円)。22日、コロンビアは沈没船の引き揚げに向けて調査を開始。プロジェクトの第1段階として遠隔操作の水中ロボットで沈没船周囲の画像撮影から始めるという。そして追加の調査を行う際には、沈没船から考古学的な資料の回収も行うとしている。沈没船が発見されて以降、コロンビアは船と財宝の所有権を主張してきたが、所有権を訴えているのはコロンビアだけではない。沈没船の財宝はボリビアの鉱山から発掘されたものだとし、ボリビアの先住民族も所有権を主張している。沈没船を巡っては他にもスペインや米国の企業が所有権を主張している。