アメリカ・ホワイトハウスでドイツ・メルツ首相同席する中、トランプ大統領が記者団に語ったのは、先月までアメリカ政府の歳出削減を率いてきたイーロン・マスク氏への批判。対立の背景にあるのはトランプ政権の目玉である大型減税策を盛り込んだ法案。アメリカ議会は今後10年で約2兆4000億ドル(約345兆円)の財政悪化を招くと試算。この法案についてマスク氏は3日、「利権まみれの法案は嫌悪すべき忌まわしいもの」などと投稿。ただ法案にはマスク氏が率いるテスラに不利と言えるEVの促進策を撤回する内容なども盛り込まれている。マスク氏の発言を受けてトランプ氏が「彼は法案の内部事情を誰よりも知っていたはず」と反撃の批判を展開。これに対し、マスク氏は自身のSNSで「うそだ、事前に法案を示されたことは一度もなかった。私がいなければトランプ氏は大統領選で負けていた」と反論。非難の応酬を繰り広げたトランプ氏とマスク氏。トランプ氏はことし購入したテスラを売却することを検討しているとの報道も。2人の関係の変化にマーケットも反応。テスラの5日の株価は14%急落。時価総額は約1500億ドルが吹き飛ぶ事態となった。ロイター通信によると、トランプ氏はマスク氏と電話会談するとの情報もある。