日本航空の100%子会社で2020年に営業を開始した「ZIP AIR」の成田空港にあるオフィスでは二酸化炭素などの温室効果ガス削減に向けた話し合いが行われていた。今年5月ZIP AIRは温室効果ガスの排出削減に向けた計画を第三者機関が認証する、国際規格を取得した。ZIP AIRが目指すのは、温室効果ガス排出ゼロ。ある企業が温室効果ガスを削減した場合その削減量はカーボンクレジットとして発行され企業間で売買されている。温室効果ガスの排出量を削減できていない企業でもこのカーボンクレジットを購入すれば、実質ゼロを達成できZIP AIRを含む多くの企業はこの方法を取り入れている。ただ、こういった企業の姿勢に批判の声もありZIP AIRではガスの排出量を限りなくゼロにすることを2050年に達成しようと考えている。実現に向けて鍵を握るのが、SAFと呼ばれる航空燃料。SAFとは飲食店から出た天ぷら油などを再利用したもの。現在ZIP AIRではホノルル便の燃料の1%に導入しているが2030年には、全体の1割へ引き上げる目標を設定した。最新の航空機を採用し、燃費性能も向上させている。またフードロスを減らす取り組みも。機内食は事前に予約していた乗客に提供しているがキャンセルが出た場合でも、余った食事を別の乗客に販売する仕組みを作った。
