成田悠輔が「賛否両論の”最低賃金”どう思いますか？」について解説。今年8月、厚生労働省が最低賃金を発表。全国平均で時給が過去最大の43円引き上げとなり、最低賃金が1004円となった。また、日本人の平均年収は467万円でピークを迎え、1990年代後半以降、給料が低迷していたが、物価高に対応し、最低賃金が引き上げようとする動きが社会的に広がりつつある。実際、若年層の給料は上がっている。なお、先進国と比べると、日本の最低賃金はまだまだ低い。
日本が順調に経済成長を遂げ、Appleなどのように莫大な利益を生む企業が誕生した場合、給料が上がる人がいる一方で、最低賃金で働く人との格差が広がる可能性がある。また、日本では、安くて良い物が正義と信じられ、日本に安売りカルチャーが染み付いていたが、給料が上がると、インフレも受け入れられる可能性がある。今年、最低賃金935円の群馬県にあるコストコが時給1500円でアルバイトを募集し、大きな話題になった。また、平均年収が約959万円のユニクロが最大40％の賃上げを発表。両社は、ビジネスの過半が海外で、インフレが進む国でも利益を出し続けているため、給料を上げることができる、と考えられている。