南太平洋の島国ソロモン諸島は中国との関係を急激に深めている今、いたるところで中国の存在感が際立っている。とあるスタジアムは中国の支援で建設。中国資本のホテルなども次々に建設がすすむ。またニュージーランド軍は選挙に必要な物資の輸送や街なかの警備にあたっている。中国の影響が広がるなかでこの地域での存在感を維持したい思惑がある。中国との関係を強めたのは今のソガバレ首相。2019年に台湾と断交し、中国と外交関係を結び、一昨年に安全保障協定を締結した。中国と外交関係を結んでから初めての総選挙が開始するがソガバレ首相は今回の選挙戦でも中国の関係強化を訴えた。一方で中国の恩恵を受けられていない地域も。かつて台湾が農業支援に力を入れていたマライタ島。島に住む男性は台湾との断交後に台湾の農場で働いていたがそれができなくなり種も入らず収穫量は半分ほどに。マライタ島の選挙区で立候補している野党候補はソガバレ政権が中国との関係を重視しすぎていると批判している。