宮川大助が練習会場に行くと、そこには巨大な樽を転がす人たちがいた。ぶどうの収穫祭で、マリーノの5つの地区の代表が威信をかけ「樽転がしレース」「樽担ぎリレー」「ぶどう踏みレース」3つの競技で争い、その総合得点で順位が決まる。ステファノさんのチームは去年2位だった。「樽転がしレース」は約200kgの樽を10人で転がしながら300mの坂を登り早さを競う。宮川らのチームは早速練習を行った。「樽担ぎリレー」は1チーム4人の代表が樽をバトン代わりに走る。150m×4の600mリレー。バトン私の練習のみを行った。樽はどんな持ち方をしてもいい。樽の重さは15kgある。「ぶどう踏みレース」はぶどうを樽まで運搬、ぶどう樽に放り込み全力で踏む。溜まった果汁をバケツに組み5m離れたテーブルに運び、瓶に果汁をいれ、コップに注いでいく。コップ50杯に達したらゴール。