米国のIT大手、メタは7日、フェイスブックやインスタグラムなどで第三者機関が投稿内容を事実かどうか確認するファクトチェックを停止すると発表した。ザッカーバーグCEOは現在のファクトチェックは、政治的な議論を制限するなど行き過ぎがあったと説明した。メタのファクトチェックとは、独立した第三者の団体が情報を審査し、評価する。虚偽などと評価されると、メタがコンテンツの配信に制限をかけるというもの。ファクトチェックの代わりに導入するのがイーロン・マスク氏がオーナーを務めるXで行われているコミュニティノートという仕組み。機能は、一般の応募者から選ばれた協力者が投稿について誤解を招くと判断すれば、ノートとして指摘できる。他の協力者たちが、この指摘を役に立つと評価すれば一般の利用者も見られるようになる。指摘された投稿自体に配信の制限はかからない。去年11月、大統領選後にトランプ氏の自宅を訪れたザッカーバーグCEO。メタが保守的な投稿を不当に検閲していると批判してきたトランプ氏との関係改善に努めていて、ファクトチェック廃止もそのねらいがあるのではとみられている。一方、去年から第三者ファクトチェックを導入しているメタの日本法人は「現時点において日本でのプログラムに変更はない」としている。