2月に浄瑠璃船の中にある浄瑠璃船の制作が行われていた。絵を元に帆先の角度などを細かく設定したが、森村さんはなりきる作品を徹底的に調べ上げる。いよいよ撮影がスタート。描かれた人物を順番に撮影し、最後に組み合わせて作品に。まずは絵の上半分。物語に聞き惚れる、真ん中の女性から行う。着物の柄は手書きで、絵の色や葉のグラデーションも正確に再現した。手首の角度、指先のわずかな曲がりまで寸分違わぬように行う。そして次々に人物を撮影し、納得がいくまで続ける。この日、5人の女性になりきった森村さんは、それぞれの特徴を繊細に演じ分けた。撮影は深夜にまで続いた。深川が見学に訪れたこの日、絵の下に描かれた人物たちを撮影する。演じているのは、物語の語り手の太夫。船の上で演じられる人形浄瑠璃は、人形の舞台を設けずに、物語だけを聞かせることも。背腰にわずかに残る人形浄瑠璃の床本。森村さんはそれを再現した。演目は「傾城恋飛脚 新口村の段」。近松門左衛門の作品で、男女の逃避行の物語。森村さんは、実際のセリフを声に出して撮影に臨んだ。ここで問題発生。絵の中の太夫が大きく声を張るように口を開けているが、その口の形を再現するために急遽ウレタンでアゴを作り足した。撮影は4日間に及んだ。
住所: 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-5-36
URL: https://www.morimura-at-museum.org/
URL: https://www.morimura-at-museum.org/
