学校への電話は民間のコールセンターが対応する、そんな実証実験が静岡県の一部の小中学校で始まっている。背景にあるのは教員の業務時間の問題。全国初の実証実験が今月から行われているのは静岡・裾野市にある公立小中学校。学校に直接かかってきた電話には教職員が対応するものの次回以降はコールセンターにかけるよう案内している。電話をかけるのはトランス・コスモスというコールセンター(横浜市)。問い合わせ内容によっては法律の専門家やカウンセラーも対応にあたり、電話だけではなくメールなどでも受け付けているという。コールセンターにはこれまでに欠席や遅刻の連絡や忘れ物の連絡のほか、熱中症対策を考慮した服装の相談などが寄せられているという。裾野市の教育委員会は取り組みのメリットについて「生み出された時間によって密に子どもたちと連携をとり市道に当たれるのがいい点」などコメント。一方、不安材料にあげたのは教職員と保護者のコミュニケーションが減るという可能性。この点については学校側から積極的かつ丁寧な対応を心がける必要があるとしている。子育て世代からは「便利」「反対、めんどくさい」などの声が聞かれた。一部で問題視されているモンスターペアレント保護者らからの過剰な要求への対応にも有効とみられる。来年1月末まで行われ、その後全国の公立学校での導入の判断材料になるという。