パリ五輪で世界各国の報道関係者の取材拠点となるメインプレスセンター。どの競技で日本選手が活躍しそうか外国人記者に聞いた。その中で多かったのが”日本の新たなお家芸”スケートボード。開会式の翌日に行われるストリートの世界ランキングは男子が1位~3位を独占。女子も1位・2位・4位とメダルに期待がかかる。注目は東京五輪金メダリスト・堀米雄斗。今回の目標は五輪連覇。堀米選手の道のりは険しいものだった。堀米雄斗選手は東京五輪の翌年に足首を怪我。そうした状況でパリ五輪選考会が幕を開けた。2年かけて代表選手を選ぶが、去年2月の世界選手権で予選落ち。選考レースで5位となり五輪出場が危ぶまれる。当時の堀米選手について親友でライバルでもある池慧野巨選手は「本人もランは苦手っていう話もしていて、予選シリーズは苦労したというふうに言ってました」と明かした。苦戦の理由「ルール変更」。スケートボードストリートは2つの試技で競う。1つが45秒の制限時間内で自由に技を決める「ラン」。2回滑る。もう1つが一発の技の難易度や完成度を競う「ベストトリック」。こちらは5回。東京五輪ではラン・ベストトリック合わせて7回のうち高得点4つの合計が得点となったが、パリ五輪ではランから1つベストトリックから2つと3つのスコアの合計で争われる。実はランが苦手という堀米選手。東京五輪でもミスが目立った。ベストトリックでの高得点を狙い世界初の新技に挑むことに。その名も「ユウトルネード」。体ごと270度回転し、板の先端で滑り下り、そこから更に270度。池選手は「新しい技は経験値が少ないから成功率も悪いはずなんですけど、それでも雄斗がのっちゃうのが勝負強いところ」と話した。その勝負強さで予選シリーズ最終戦で優勝。パリ五輪の切符を掴んだ。連覇をかけ戦いの舞台へ。