カナダ東部、北大西洋に面した港町ルーネンバーグ。世界遺産に登録された旧市街は東西1キロ、南北500メートルほどしかない。この街が生まれたのは1753年。現在の人口は2300人ほど。歴史を感じさせる建物が立ち並ぶ。街を上空から見ると都市計画の特徴がよくわかる。格子状の町並みが広がっている。18世紀、北米では主にイギリスとフランスが植民地を広げようと争っていた。その重要な舞台の一つが現在のカナダ東部。イギリスが現在のカナダ本土に最初に築き上げた植民都市はハリファックス。イギリスは軍事と行政の拠点とし、ここから領土を広げていった。ハリファックスに続いて築かれた植民都市がルーネンバーグだった。この地が選ばれた理由の一つが、入り組んだ湾に守られた天然の要塞だったこと。当時のイギリス本国で広く取り入れられていた街作りが行われた。その代表例がエディンバラの新市街。格子状にすることで人や物が行き交いやすくなり、都市を効率よく発展させることができた。街に坂道が多いのは起伏のある元の地形を残したまま区画整備を行ったため。270年前の格子状の都市計画が今もほぼそのまま残されていることから、世界遺産に登録された。
