東京・品川区の中高一貫教育の女子校のお弁当の時間を取材。大城海愛さんのお弁当は、仕事をしている母親が毎朝5時半に起きて作ってくれる。海愛さんのお気に入りは卵焼き。毎日工夫を凝らしてくれる。山寺希依さんは、中学2年生の時から毎日母の作ってくれたお弁当の写真を撮り続けている。凜佳さんのお弁当は、カレーをリクエストしたら父がわざわざ作ってくれた。福岡市内に暮らす安武はなさんは、毎朝職場に持っていくお弁当を自分で作っている。はなさんは5さ愛のとき、母親をがんで亡くした。生前、母は闘病中にはなさんを台所に立たせ、はなさんにみそ汁の作り方を教えた。母親は、健康で生きる力が身についていれば将来どこに行っても何をしても生きていけると綴っていた。「はなちゃんのみそ汁」はベストセラーとなり、その後映画化もされた。父・信吾さんは、6年前に退職し、今は映画監督として働いている。母が亡くなったあと、父が日々の食事を作ってきた。はなさんが中学生になると、信吾さんはお弁当作りも担うようになった 。妻のレシピを引き継ぎ、はなさんの好物のレンコンのきんぴらも作る。きんぴらにはいりこを入れるのがポイント。中学校から帰宅したはなさんがいじめられて大泣きしていたところを、当時忙しかった信吾さんはきちんと受け止めてあげることができなかった。その後、親子関係がぎくしゃくしていくが、それでも信吾さんは手作りのお弁当を作り続けた。お弁当だけが親子をつなぐ命綱みたいなもので、往復書簡みたいなものだと信吾さんは振り返る。はなさんから父の日のプレゼントに手紙をもらったことが、信吾さんの救いになった。高校卒業から5年、今ははなさんがお弁当を作っている。はなさんは地元の食品会社に就職した。両親の姿を見て、自身も食の大切さを伝えていきたいと考えている。信吾さんは、お弁当を作るはなさんを見て、親としての役割は果たせたと思っている。
