ロンドン公演初日まで17日。舞台稽古が始まった。まるで迷路のような舞台裏の構造を覚えるだけで出演者は一苦労。さらにイギリス人スタッフと日本人スタッフの間に細かい齟齬が次々と発生し不穏な空気に。主演の一人、上白石萌音は英語が堪能だが「言われてることはわかるんですけどこうしたいとかこのほうがやりやすいとかいう言語化がすごい難しくて。まだ喋るのが得意じゃないので。でも鍛えられてこの10日ですごい英語力が磨かれそうです」と話した。元々ロンドン市民のほとんどは「演劇はロンドンが一番」という自負を抱えており、字幕が表示されるオール日本語の舞台がどれほど受け入れられるかは未知数。本番までに照明、セット、衣装などイギリスと日本で異なる仕様を一つずつ調整していくのは困難を極めた。