相撲ライターの西尾克洋氏が解説。暴力の連鎖について伝える。おととし7月から去年11月まで宮城野部屋の北青鵬(22)が弟弟子2人に日常的に暴行。日本相撲協会の処分は引退勧告としたが自身で引退届を提出し受理した。宮城野親方は2階級降格で報酬減額。自身の引退提出が早かったのは相撲をとる道がないと判断したのだろうなどと西尾氏が伝える。先月相撲協会の公式Xに北青鵬が暴行を繰り返している旨の投稿があり相撲協会が親方に調査を要請。部屋で内部ヒアリングをしたところ2人が被害を申告し本人が暴行を認める。先月22日から25日、親方と力士など対象に相撲協会が調査をし、先月26日からコンプライアンス委員会が調査と処分審議をした。
北青鵬は5歳でモンゴルから来日から来日した。身長は2m4cm、体重が185kgと恵まれた体格。出身校は鳥取城北高校(相撲の名門)。初場所は東前頭八枚目だった。得意技は右四つ・寄り。初土俵を踏んだのが2020年3月だが、その3年後の去年3月に新入幕を果たしている。西尾さんによると「22歳で体も大きく相撲が完成しておらず伸びしろがあった。将来有望な力士だった」とのこと。西尾さんは「今の世の中190cmを超えるような力士をスカウトできることは早々ないこと。普通なら耐えられない体勢からも寄っていけるし、上手を取ればどんな力士にも勝つ可能性がある相撲をとっていた。」などと話した。相撲を始めたきっかけは小学生のときの「元横綱・白鵬との出会い」だそうで、このとき白鵬自らスカウトしたという。また中学進学の際にもあまりにも気が優しいので親元を離れて鳥取に行きなさいとアドバイスを受けたそうで、相撲留学のために親元を離れて北海道から鳥取に行った。鳥取の理由は多くの力士を輩出した鳥取城北高校相撲部総監督の存在だという。白鵬とは旧知の仲で総監督の子どもである現在の間垣親方は内弟子。西尾さんは「最近では新弟子の数が非常に少なくなってきていて2023年には新弟子の数が過去最低になったので、どこの部屋も有望な力士のスカウトには力を入れている。」などと話した。
北青鵬の暴行の内容は“顔面などへの平手打ち”“指に瞬間接着剤を塗る”など。おととし7月から1年以上日常的に繰り返し暴行は行われていて、「部屋の仕事の不始末」を名目に痛がる反応を見て面白がっていたという。被害発覚後もことしの初場所中にはロールスロイスで場所入りするなど全く反省の態度が認められなかった。宮城野部屋の所属力士からも「今後も暴行を繰り返すだろう」などという声が聞かれ、協会の報告書の結論では「懲戒解雇処分も検討すべき事案だが、いまだ22歳で将来を考慮し引退勧告が相当」だとしたという。高岡さんは「事件にすべき。刑事罰を受けるべき。」などと話した。本村さんは「親告罪ではないので警察が独自の捜査で立件は可能。被害者側の協力が捜査に必要なこともあって被害者側の希望がなければ警察が動かないのが実態。」とコメントした。
今回の宮城野親方の処分としては、2階級の降格と3か月の20%報酬減額というもの。来月の大阪場所は、伊勢ヶ濱一門で任命した師匠代行が監督を務めるとのこと。横綱経験者が、年寄になることは異例だという。伊勢ヶ濱一門のトップはこれまでに2度の処分が下されている。2017年に日馬富士のい暴行事件があり、理事を辞任し2階級降格となっている。その後、2020年に理事に復帰したがおととし12月複数の弟子による暴力行為が発覚して再び理事を辞任した。西尾さんは「これだけ大きな問題が起きたので、師匠代行に関しても頭の痛いところ。どう捌けばいいのかという部分に関しては非常に慎重に取り扱っていかなければならない。」と話した。宮城野親方は3つの違反があった。まずは、暴行を防止できなかった監督義務違反。暴行の事実を協会に報告しなかった報告義務違反。協会の調査を妨害した調査協力義務違反の3つ。報告書によると、協会のによる調査の前に部屋の内部ヒアリングがあった。この際に部外者である番組制作会社の社員を関与させたという。所属力士たへの口止め工作などしたという。日本相撲協会・芝田山親方は、宮城野親方について「コンプライアンス委員の中には、相撲協会から排除すべきだという意見もでた」と話している。相撲部屋閉鎖の方向に進む認識を持つ親方もいるとのこと。西尾さんによると、「委員から年寄りへということの処分で一応の決着はつくかと思います。」とコメントした。
2007年の力士暴行死事件や、2017年の宴会での日馬富士の暴行事件など、角界では暴行事件が繰り返されている。2019年、鳴門部屋力士が弟弟子に暴行し、引退届を提出した。鳴門親方は、3ヶ月間報酬10%減額となった。2020年、中川親方が弟子に日常的に暴行しており、2階級降格と部屋閉鎖となった。相撲ライターの西尾さんは、相撲には「かわいがり文化」があり、躾や心身鍛錬のために厳しい稽古で鍛えることを指すが、そのかわいがりがエスカレートして暴力が生まれていると指摘している。また、対策として、暴行問題が起きた直後だけではなく定期的に研修会を開催することや、通報窓口が機能しているか検証することについて挙げている。本村さんは「こういう事件があると、親御さんは自分の子どもを相撲部屋に入れたがらないし、若い人も力士を目指さなくなる。だからこそ、暴力は根絶しないといけない」などと話した。
北青鵬は5歳でモンゴルから来日から来日した。身長は2m4cm、体重が185kgと恵まれた体格。出身校は鳥取城北高校(相撲の名門)。初場所は東前頭八枚目だった。得意技は右四つ・寄り。初土俵を踏んだのが2020年3月だが、その3年後の去年3月に新入幕を果たしている。西尾さんによると「22歳で体も大きく相撲が完成しておらず伸びしろがあった。将来有望な力士だった」とのこと。西尾さんは「今の世の中190cmを超えるような力士をスカウトできることは早々ないこと。普通なら耐えられない体勢からも寄っていけるし、上手を取ればどんな力士にも勝つ可能性がある相撲をとっていた。」などと話した。相撲を始めたきっかけは小学生のときの「元横綱・白鵬との出会い」だそうで、このとき白鵬自らスカウトしたという。また中学進学の際にもあまりにも気が優しいので親元を離れて鳥取に行きなさいとアドバイスを受けたそうで、相撲留学のために親元を離れて北海道から鳥取に行った。鳥取の理由は多くの力士を輩出した鳥取城北高校相撲部総監督の存在だという。白鵬とは旧知の仲で総監督の子どもである現在の間垣親方は内弟子。西尾さんは「最近では新弟子の数が非常に少なくなってきていて2023年には新弟子の数が過去最低になったので、どこの部屋も有望な力士のスカウトには力を入れている。」などと話した。
北青鵬の暴行の内容は“顔面などへの平手打ち”“指に瞬間接着剤を塗る”など。おととし7月から1年以上日常的に繰り返し暴行は行われていて、「部屋の仕事の不始末」を名目に痛がる反応を見て面白がっていたという。被害発覚後もことしの初場所中にはロールスロイスで場所入りするなど全く反省の態度が認められなかった。宮城野部屋の所属力士からも「今後も暴行を繰り返すだろう」などという声が聞かれ、協会の報告書の結論では「懲戒解雇処分も検討すべき事案だが、いまだ22歳で将来を考慮し引退勧告が相当」だとしたという。高岡さんは「事件にすべき。刑事罰を受けるべき。」などと話した。本村さんは「親告罪ではないので警察が独自の捜査で立件は可能。被害者側の協力が捜査に必要なこともあって被害者側の希望がなければ警察が動かないのが実態。」とコメントした。
今回の宮城野親方の処分としては、2階級の降格と3か月の20%報酬減額というもの。来月の大阪場所は、伊勢ヶ濱一門で任命した師匠代行が監督を務めるとのこと。横綱経験者が、年寄になることは異例だという。伊勢ヶ濱一門のトップはこれまでに2度の処分が下されている。2017年に日馬富士のい暴行事件があり、理事を辞任し2階級降格となっている。その後、2020年に理事に復帰したがおととし12月複数の弟子による暴力行為が発覚して再び理事を辞任した。西尾さんは「これだけ大きな問題が起きたので、師匠代行に関しても頭の痛いところ。どう捌けばいいのかという部分に関しては非常に慎重に取り扱っていかなければならない。」と話した。宮城野親方は3つの違反があった。まずは、暴行を防止できなかった監督義務違反。暴行の事実を協会に報告しなかった報告義務違反。協会の調査を妨害した調査協力義務違反の3つ。報告書によると、協会のによる調査の前に部屋の内部ヒアリングがあった。この際に部外者である番組制作会社の社員を関与させたという。所属力士たへの口止め工作などしたという。日本相撲協会・芝田山親方は、宮城野親方について「コンプライアンス委員の中には、相撲協会から排除すべきだという意見もでた」と話している。相撲部屋閉鎖の方向に進む認識を持つ親方もいるとのこと。西尾さんによると、「委員から年寄りへということの処分で一応の決着はつくかと思います。」とコメントした。
2007年の力士暴行死事件や、2017年の宴会での日馬富士の暴行事件など、角界では暴行事件が繰り返されている。2019年、鳴門部屋力士が弟弟子に暴行し、引退届を提出した。鳴門親方は、3ヶ月間報酬10%減額となった。2020年、中川親方が弟子に日常的に暴行しており、2階級降格と部屋閉鎖となった。相撲ライターの西尾さんは、相撲には「かわいがり文化」があり、躾や心身鍛錬のために厳しい稽古で鍛えることを指すが、そのかわいがりがエスカレートして暴力が生まれていると指摘している。また、対策として、暴行問題が起きた直後だけではなく定期的に研修会を開催することや、通報窓口が機能しているか検証することについて挙げている。本村さんは「こういう事件があると、親御さんは自分の子どもを相撲部屋に入れたがらないし、若い人も力士を目指さなくなる。だからこそ、暴力は根絶しないといけない」などと話した。