取材しているワシントン支局の根本記者に聞く。バイデン大統領は東部デラウェア州の選挙本部にハリス副大統領が訪れたのに合わせて電話を通じてスタッフに対してメッセージを伝えた。この中でバイデン大統領は自身の撤退表明について、「きのうのニュースは驚きでつらいものだったと思うが、正しいことだった」と述べた。そしてハリス副大統領については「彼女はすばらしい、彼女を支持してほしい」とスタッフたちにハリス氏を支えるよう呼びかけた。バイデン大統領が撤退表明後、公の場で発言するのはこれが初めて。民主党内ではハリス氏への支持が広がっているようだが、今後どのように事態は推移していくのだろうか。ハリス氏が後継候補の一番手にいるのは間違いない。これまで将来の大統領候補に名前が挙がってきた知事らが相次いでハリス氏に対抗せず支援する考えを表明している。投票日までおよそ3か月半となる中、ハリス氏であればバイデン氏の選挙戦を引き継げること、また民主党内で混乱をいち早く収め態勢を立て直したいという考えが広がっていることも影響していると思う。ハリス氏としては自身を中心とした選挙態勢に速やかに移行していくためにも民主党内の支持を着実に固め、候補者指名の流れを早期に確実にしたい考えと見られる。