ヴェネツィア共和国は15世紀の終わりに繁栄を極めた。ラグーナの木の杭はひときわ深い海の道を示している。海での戦いの時、この杭を抜いてしまえば敵の船は浅瀬に気づかず座礁する。ヴェネツィア共和国は沿岸各地を攻め、その領土を広げていった。16世紀、ヴェネツィア共和国を中心とする連合軍がオスマン帝国軍に勝利した。本島の東側には国営造船所アルセナーレがある。今はイタリア海軍の施設があるため一般の立ち入りは禁じられている。ここ大海原を支配した軍の船が次々と生み出されていった。造られていたのは主にガレー船。武器の製造もアルセナーレで行われていた。2000人の作業員が分業で船を創り、1日1隻を完成させたという。18世紀の終わり、ナポレオン率いるフランス軍の侵攻により1000年の歴史は終焉を迎えた。
