アメリカ・トランプ大統領とウクライナ・ゼレンスキー大統領の会談までおよそ2時間となった。第2次トランプ政権の発足以降、両首脳が対面で会談するのは初めて。トランプ氏はゼレンスキー氏を「独裁者」と呼ぶなど関係が悪化していたが、トランプ氏は「ゼレンスキー氏に敬意を持っている」と発言するなど態度を180度転換した。背景にあるのがこのあと両首脳が署名する鉱物資源をめぐる協 定。ウクライナ支援の見返りにレアアースなどの鉱物資源の権益の一部をアメリカに譲渡する内容が盛り込まれる見通しで、トランプ氏としてはこれまでアメリカが行ってきたウクライナ支援の資金を回収する手段として捉えている。両国が合意する文書にはウクライナの安全保障の実現に向け、アメリカが具体的に何をするのか記載がない。トランプ氏も鉱物資源をめぐる合意によってアメリカの民間企業が現地に入り活動することになれば、ロシアの軍事行動を抑えられると考えているよう。今回の合意は、アメリカがウクライナに対して経済的には関与を強めることをアピールするものになるとみられるが、ロシアとウクライナの戦闘の即時解決につながる道筋となるかは不透明感も残る。(中継)ワシントン。