愛宕さんのプロの眼。テーマは「日本銀行”正常化”への道」。愛宕さんは「早川さんは元上司なのでなかなか言いづらいんですけど、私は1月とみている。正常化へ2つステップで説明している。ステップ1はイールドカーブコントロールの無効化。長期金利が市場メカニズムによって決定される正常な債券市場に戻す。ステップ2はマイナス金利政策の解除。異常な緩和から普通の緩和に戻す。今はステップ1が終わってステップ2に移行している最中。長期金利の推移は上限から離れて今、大体10年金利の理論値は1%弱くらいなので、その辺りをウロウロする。つまり市場が長期金利を決定するということになってるので、10月の修正でステップ1は完了したと解釈している。ステップ2を考えるときに注目するのが、コミュニーケーション。昨年12月くらいから日銀のコミュニーケーションが変わってて、事前にヒントを与え、市場に織り込ませるスタイルに変わっている。黒田総裁が9月の金融政策決定会合後の記者会見で丁寧に、債券市場サーベイに注目しているというメッセージを明言している。この結果、実際12月1日に11月調査が公表になり結果が悪かった。それを受けて、12月に動いたということ。植田総裁になっても事前にヒントを与えるスタイルは続いている。今年4月多角的レビューを行うと言ってるが、これは2月の段階で国会で所信聴取で内田副総裁がやるという発言をしている。また7月七夕の日、内田副総裁がインタビューでちょっとヒントを与えていて、10月も9月9日に植田総裁が新聞インタビューで少しヒントを与えるような発言をしている。そうやって事前に動く前はヒントが出ている。12月に入って氷見野副総裁が大分で講演会を開催し、その場で出口の話を丁寧にした。翌日国会で、植田総裁がチャレンジング発言をしたので、マーケットはここに反応して、1月じゃないの?と思うのが普通だと思う」、「いずれにしても仕組みに手を付けるので、準備が必要となる。予めアナウンスしたほうが金融機関にとってはよい」、「黒田総裁が就任される前、政府と日銀が共同声明を出したのが13年1月、黒田総裁が就任されたのはその後。直前の3月の金利は0~0.1%。ここに戻すのが自然な流れだと私は思う」などと話した。