明治安田生命は、2019年度に定年を60歳から65歳に延長し、2021年度からは定年後も契約社員として70歳まで働ける再雇用制度を導入している。そして今回、人材の確保を進めるために、2027年度から営業職員以外の定年を70歳に延長することを決め、労働組合側との協議を進めるという。会社によると、大手金融機関で定年を70歳まで延長するのは初めて。経験やスキルがあるシニア世代を重視する動きが広がりつつある。例えば銀行業界では、役員などを除いた行員が一定の年齢に達すると、一律で給料を引き下げるという慣行を見直す動きがある。みずほ銀行は55歳から適用しているこの仕組みをなくしたほか、三井住友銀行は2026年をメドに、51歳から適用しているこの仕組みを廃止する見通し。人手不足を背景に、雇用の仕組みを見直す動きは今後も広がりそう。