明治安田生命では4月から内勤、営業職員の約4万7000人に対し平均5%の賃上げ方針。大幅な賃上げに踏み切った理由について、明治安田生命・浅野常務執行役は「彼らのこれからの役割発揮、チャレンジというものを期待している」。ファーストリテイリング、サントリー、三井住友銀行も給料が上がる。こうしたなか、連合と経団連のトップが会談。春闘が事実上スタート。連合・芳野会長は「ようやく動き始めた賃金の流れを滞らせることは絶対に避けなければならない」。焦点は中小企業の賃上げ。2024年春闘の賃上げ率について、大手企業は平均5.58%、中小企業は平均3.62%。賃金格差の広がりが課題となっている。串カツが看板商品の串カツ田中ホールディングスはグループ会社含め約500人の正社員を抱える中堅企業。全社員を対象に平均4.7%、最大23%の賃上げを実施。串カツ田中・武蔵小山店・服部店長は「物価と一緒に合わせて上がっていたら生活が変わらないので大丈夫。ご飯に行く機会が増えている」。賃上げは4年連続。去年の売上が好調、物流コストの改善により賃上げが実現。第一生命経済研究所・経済調査部・熊野首席エコノミストは「地方経済を中心に雇用者の受け皿になっているのはやはり中小企業。地方経済の恩恵がほとんどない」。課題は「全年代にわたっての賃上げ」。世代間ギャップも課題。