きょうの為替相場の見通しは三菱UFJ信託銀行・齊藤さん。齊藤さんはドル円予想レンジを146.90円~148.40円とし、「アメリカの景気減速懸念がくすぶる中、米国時間に発表予定のミシガン大学消費者センチメント指数において予想を上回る結果となった場合は一時的な市場センチメントの回復に繋がり、素直にドル買いで反応すると予想している」と話した。また、きょうの注目ポイントには「アメリカ 景気減速懸念と年内利下げ織り込み回数」と挙げ、「トランプ関税による物価に対する影響やアメリカのリセッション懸念がくすぶりデトックス期間と言われているが、ニューヨーク連銀が公表している1年先のりセッション確率はむしろ低下している。FRBの年内利下げ織り込み回数でみても、1回あたり25bpとした場合でまだ3回程度ほぼ横ばいとなっており、さらなる利下げ織り込みが進むためには経済データの明確な失速を確認する必要があると考えられ、本格的なリセッション相場を試しにいく局面にはまだなっていない状況。特に重要なのは主に実態計算の結果を示すハードデータ。足元で消費関連企業の見通し引き下げが相次ぐ中、個人消費動向として来週月曜日に発表される小売売上高や来月公表される3月分の各種経済データに注目が集まる。市場の経済データへの感応度も高まっていることから、結果次第では相場変動のきっかけとなる可能性が高く、いつも以上に注意が必要。足元のデトックス期間を終え、アメリカの成長軌道の回復が確認できれば短期的なドル円の流れが一服し、中期的に強いドルと経済成長というトランプ公約達成に舵を切るきっかけとなる可能性につながると言える。アメリカの経済サプライズ指数を2か月先行させたものとドル指数を比較してみると、ある程度の相関が見られる。弱気な経済データの見通しが一巡し、サプライズ指数がこのまま回復していけばドルが買い方向に反転する余地は十分にあると考える。ドル円の目安としては来月末を目処に150円に戻す展開を予想している」などと話した。