三重県で民家を狙った強盗事件が発生。被害にあったのは80代の女性。午後6時40分、インターホンがなったので、どちら様？とたずねるも返事はなし。女性は孫だと思い玄関を開けた。するとガス会社を名乗る男が家の中に入り込んできた。すると厚手の黒いタオルを口に当てられナイフを突きつけられたという。近くにあったポーチを奪って逃走。女性にケガはなく現金なども取られずにすんだという。女性は事件直後に描いたメモを見せてくれた。そこには事件前後のやり取りや、強盗犯の姿が克明に書き記されていた。年齢尾は20代くらい身長は160～170cmほど。現場からは、強盗犯の足跡がしっかりと残されていた。舩木紀男らはまずは聞き込みなどを行った。すると被害者宅に向かう黒いコンパクトカーを見た人がいた。ナンバーは山という文字が入っていたという。一方、捜査本部では強盗犯が履いていた靴が判明した。1.5km離れたコンビニで運転手の姿を捉えた防犯カメラを発見した。事件3時間前の映像でナンバーや山が確認できた。さらに男の靴は現場に残された足跡のスニーカーだった。また車の助手席にはもう1人男が乗っていた。調べた結果、運転手は事件現場付近に住む30代の男だということが判明。朝5時、容疑者の自宅に到着し家族に事情を説明した。男は、指示役の男に言われてやったと説明。発端は別の人物との間に生じたトラブルの仲介を指示役の男に頼んだこと。手数料として金や車を巻き上げられたという。従わないと暴力を振るわれ追い詰められ犯行に及んだという。
次のターゲットは指示役の男。しかし指示役の男は事件後間もなくしてから所在不明になってしまった。年齢は20代で、別の事件で執行猶予中の身だった。手がかりは「以前、愛知県に住んでいた」「実行犯の車に乗っている」の2つ。山本光則らは男が以前住んでいた付近で防犯カメラを確認するも車は映っているが本人の姿はなかった。1か月、町全体を探すも男どころか車も見つからなかった。山本光則らは隣町を探すと、アパートの駐車場で遂に車を発見した。さっそくアパート近くで張り込みを開始。すると指示役の男が出てきた。1時間後、このアパートの1室へ入っていった。ここは別名義の部屋だった。名義人が出てきたので捜査員は事情を説明。男は強盗容疑で逮捕された。その後の裁判で実行犯の男に懲役3年、執行猶予5年の判決。指示役の男には懲役2年6か月の実刑判決が言い渡された。