中国の国家統計局はおととい、4月から6月のGDP(国内総生産)を発表した。伸び率は4.7%のプラスだったが縮小し、年間目標の5%前後を下回る結果となった。経済の停滞が続く中国。その背景にあるのが消費の低迷。1997年に開業し高級路線の日本の百貨店として人気を博した「上海伊勢丹」は先月末、店舗の契約満了のため27年の歴史に幕を下ろした。中国では最近、景気減速などの影響を受け百貨店が相次いで閉店。今年に入って既に10店舗の老舗百貨店が姿を消している。今年上半期に潰れた飲食店は中国全土で105万店舗。去年の上半期の倍以上だという。2009年に建てられたテナントビル「金泉時代」(北京)では、至る所に水道未払いの貼り紙が貼られていた。中国では15日から18日にかけて経済政策の方針などを決める「三中全会」が行われている。5年に1度開かれる「三中全会」では、かつてトウ小平氏が改革開放路線を打ち出したり、一人っ子政策の緩和などその後の中国を大きく変える政策が発表されてきた。3期目を迎えた習近平政権は経済回復を目指しどんな処方箋を打ち出すのか。