上皇后さまはきょう、90歳、卒寿の誕生日を迎えられた。きょうは午前中から、赤坂御用地にある上皇ご夫妻のお住まいの仙洞御所で上皇后さまの誕生日の祝賀行事が行われた。午前11時ごろには、天皇皇后両陛下と長女の愛子さまが訪ねられた。卒寿の節目に合わせて宮内庁が公開した映像。上皇后さまが上皇さまと手をつないで、御用地内を歩かれる様子が写っている。上皇后さまは音楽を通した人々とのつながりを今も大切にしていて、ことし7月にはお2人の卒寿を祝う音楽会を鑑賞して、ゆかりのある音楽家などと交流された。また5月には、上皇さまが戦時中に疎開生活を送られた栃木県日光市を共に訪ねられた。上皇后さまは、これまでと同様に上皇さまの様子を注意深く見守り、気を配られていたが、最近では上皇さまが上皇后さまの体力の低下を心配して声をかけられる場面が多くなっているという。そうした中でも、昭和と平成の時代に上皇さまと共に全国を2巡した旅を思い起こしながら、日々起きる社会の出来事や人々の暮らしに目を向けていて、能登半島地震の被災地の様子を案じつつ物事がよい方向に進むことを願われているという。ことし6月には新型コロナウイルス感染が確認され、今月6日にはお住まいの仙洞御所で転倒して大腿骨を骨折し、手術を受けられた。術後の経過は順調で退院後は車いすを使って生活し、毎日午前と午後、合わせて1時間余り歩行訓練などのリハビリをされているという。