下瀬美術館の屋上には絹谷幸太の手掛けた万成石を彫刻した新作が展示されている。Stone Remembers(石は記憶している)は、塔のようなシルエットで縦にスリットが入っている。隙間から見える彼方の景色。これがこの作品のテーマ。絹谷幸太は、下瀬からちょうど広島の原爆の爆心地に直線を引いたが、それを伸ばしていくと人類が初めて核実験を行ったアメリカのニューメキシコ州のトリニティに重なったという。中には風鈴があったが父の幸二のアトリエで鳴り続けていたものだという。次女で日本画家の香菜子さんも父への思いを作品に込めていた。父に反発するように日本画を志したが、その絵に変化は?
