今月末中南米で行われる大統領選挙。ドンロー主義を掲げ西半球を米国の勢力圏縄張りにしようとしているトランプ大統領。中南米の国(ボリビア、チリ)では左派から中道、右派へ交代する国が増えている。左派政権のコロンビアの大統領選挙は5月31日。注目は現職ペトロ大統領の後継候補(左派)と右派候補2人。コロンビアはコーヒーや花の生産が盛んで主要な輸出先の米国とは経済的・歴史的に深い関係にある。地方を中心にコカインの原料のコカの栽培が続けられていて、武装組織による麻薬の密売や政府などへの攻撃が後を絶たない。今回の選挙では格差是正、麻薬・治安対策が大きな争点になっている。歴代政権は長年米国から多額の資金援助をうけ、麻薬対策などを進めてきた。しかし4年前初の左派政権を発足させたペトロ大統領は武装組織との対話による解決に転換した。トランプ政権は去年10月ペトロ大統領に金融制裁を科す。ことし1月コロンビアへの軍事行動を示唆。トランプ大統領は「コロンビアは病んでいる。コカインを作ってアメリカに売るのが好きな人物が統治している」「(コロンビアでの軍事作戦は)よさそうだね」、ペトロ大統領は「祖国のために再び武器を取る」と反発。両国の間に緊張が走った。その後首脳会談を通じ一旦対立緩和したが、ペトロ大統領への制裁は続いている。ペトロ大統領の後継として左派の上院議員・セペダ氏が立候補した。セペダ氏は麻薬・治安対策としてペトロ大統領の方針を継承する姿勢でトランプ政権と一定の距離を取るとみられている。第一に訴えているのは格差の是正で、幅広い支持を受け、世論調査で首位、選挙戦で優位に進めている。トランプ政権と関係強化で追い上げているのは右派の弁護士・デ・ラ・エスプリエジャ氏だ。大統領に就任したら、トランプ政権が立ち上げた麻薬、犯罪撲滅のため中南米の国々と立ち上げた「アメリカ大陸の盾」に参加すると表明、現政権の路線を転換し、米国と連携。武装組織を徹底的に摘発し、麻薬問題を根絶すると訴えている。また政治経験がないことを逆手に政府機関の縮小や汚職撲滅などを進めるとも主張している。三番手につけているのは中道右派の上院議員・バレンシア氏。元大統領の祖父を持ち、コロンビア初の女性大統領を目指す。治安・麻薬対策は米国の協力が欠かせないと訴えている。コロンビア国立大学・フアン・ガブリエル・ゴメス准教授は「(セペダ氏は)米国からさらに距離を置き、中国やおそらくロシアといった国々とのより緊密な関係を求めることになるだろうと私は予想している。ギャングのようなスタイルを持つトランプ大統領はセペダ氏が大統領に選出されれば非常に強い圧力をかけるだろう」と話した。
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