目黒区にある老舗の街の書店が創業から102年、きょうでその歴史に幕を下ろす。なじみの客などが次々に訪れて別れを惜しんだ。東急電鉄の自由が丘駅前にある不二屋書店には午前中からなじみの客などが次々と訪れた。不二屋書店の創業は102年前の大正12年。昭和20年には空襲で焼失するがまもなく再建された。街の書店として心がけてきたのは地域の人たちが求める本をそろえること。中でも子ども向けの本の充実に力を入れてきた。しかし活字離れなどを背景に店の経営は厳しさを増した。全国の書店数もこの10年で4200店舗以上、減っている。3代目の店主、門坂直美さんは店の歴史に幕を下ろす苦渋の決断をした。最終日のきょう別れを惜しむ客の中には4世代にわたって店に通ったという人もいた。門坂さんは街の書店のこれからについて「助けてくれなければ消えていく一方だということをわかってほしい」と話していた。
住所: 東京都目黒区自由が丘2-11-3