妊活についてSNSで様々な情報が溢れている。中には科学的根拠がないものもあって、専門家が注意して情報収集にあたって欲しいとしている。TikTokで120万回以上も見られている動画は、希望通りの性別の赤ちゃんを妊娠、出産できるという産み分けについてのもの。助産師だと名乗る女性が、女の子が生まれる確率を上げる方法として、専用のゼリーを女性の腟内に注入するなどと話しているもの。こうした産み分けの方法について産婦人科の専門医に聞いた。「今のところ明確に産み分けの確率を大きく変えるというエビデンスは確立されていない」と指摘している。他にも、卵子が若返るといった科学的根拠のない情報もある。毎日飲むだけということで甘酒を勧めている。生殖医療に詳しい東邦大学の片桐由紀子教授に聞いたところ、「卵子は生まれる前の胎児期につくられ、それ以降は新しく作られることはない。眠っていたものが思春期以降、順番に成熟していくため、1つ1つが若返るということはない」としている。こうした投稿を実際に見て、妊活専門と謳う鍼灸院に通うようになったという女性に話を聞いた。4年前に不妊治療を始めたものの、思うような結果が出なかったという40代の女性だが、鍼灸院での効果を感じられずにいると、自社開発しているというサプリメントの購入を勧められたそう。不信感を抱いた女性は通うのをやめた。女性は「不妊治療を周りにオープンにしておらず、誰に相談していいか分からず手軽に情報を得られるのがSNSだった。少しでも早く結果が欲しいという思いを、うまく使われてしまった」と話していた。片桐教授は「必ずしも医学的な根拠に裏付けられたものばかりではなく、アクセス数や特定の商品への誘導など、様々な背景がある中での情報だと思うので、発信源や意図をよく解釈して判断してほしい」と注意を呼びかけている。
