世界文化遺産への登録を目指す佐渡島の金山について、地元の新潟県佐渡市は、ユネスコの諮問機関の勧告を踏まえ、構成資産の1つ、相川鶴子金銀山の保護地域を沖合に拡張することを決めた。佐渡島の金山を巡っては、先月、ユネスコの諮問機関が4段階ある評価のうち、上から2番目の情報照会の勧告をまとめた。きょう、佐渡市役所で市の景観計画を巡る審議会が開かれ、勧告の中でユネスコの諮問機関が求めた、相川鶴子金銀山の保護地域を沖合に拡張することが議論された。資産の保護地域を拡張するには、そのエリアの景観が守られていることが必要とされている。このため、市の担当者は、建築物の基準や、開発行為などを規制している区域を、今より西の沖合に最大10キロ広げる必要があると説明した。これについて、出席した10人の委員は全会一致で了承し、保護地域を沖合に拡張することが決まった。佐渡島の金山の世界文化遺産への登録を審議する世界遺産委員会は、今月21日からインドで行われる。