広島県は瀬戸内海の海の幸のブランド化を目指している。食体験を通じて地元の魚のよさを知ってもらおうと、県内の漁師や料理人と連携してイベントを開いた。「スズキ」と「タコ」のお造りに「ハモ」の利休揚げ。瀬戸内海の旬な魚料理が振る舞われたのは、広島市の日本料理店「稲茶」。このイベントは、県が推進する「おいしい!広島」プロジェクトの一環で、県内の漁師やビジネス関係者が参加した。県は瀬戸内海でとれる海産物を「瀬戸内さかな」と名付け、漁師や料理人などと協力してブランド化を目指している。イベントには漁師がハモやスズキなど旬な「瀬戸内さかな」を持ち込み、料理人がコース料理でもてなした。魚をとった漁師たちも舌鼓を打つ。底引き網漁師の男性。この時期はハモを獲っている。男性はハモ漁の漁法や漁場、締め方など自身のこだわりについて参加者に説明した。男性のハモが使われた料理も参加者に好評だった。県は今後、漁師や料理人と直接ふれ合えるこうしたイベントを定期的に開催し、「瀬戸内さかな」をPRしていく予定。高齢化や後継者不足に業界全体が悩まされるなか、男性は「瀬戸内さかな」のブランド化が県内の漁業が活性化するきっかけになってほしいと話す。