北京市の家電量販店内には至る所に買い替え促進政策「以旧換新」の文字。中国政府はこれまでに、およそ860億円の買い替え補助金を配り低迷する消費の下支えに躍起になっている。政策の開始直後の4月、5月は家電の売り上げが伸びたものの6月は一転、マイナスに。専門家は買い替え政策は需要の先食いの側面があると指摘する。さらに、政策効果が乏しい現場も。天津市にある建材市場では住宅用の木材や内装用の石材など数百の専門店が軒を連ねる。住宅をリフォームするための資材も買い替え政策の対象となっているが客の姿はない。市場全体が閑散としている。長引く不動産市況の低迷で不動産関連の買い替え需要そのものが存在しないと嘆く。内装建材類の売り上げは政策導入後の4月以降も一貫してマイナスが続いている。