東京・杉並区の中央大学杉並高校では生徒一人一人の非常持ち出し袋が見える所に備え付けている。中には水・食料品・応急手当セットが入っている。災害時、保健室では重傷者などに優先して対応できるよう軽い傷などはまずは自分たちで手当する。持ち出し袋の中身で対処できない時は教室に1つ備えてある災害救急用品を使用する。負傷者が多い場合は保健室の救急用品ケースを使用する。この学校で20年前から防災を担当している菊地先生は学校の防災力を高めるために一人一人が災害を日常的に意識して備えるという結論に至った。学校では毎年新入生全員が講習を受け救命技術を習得する。その後も年2回の防災訓練で災害対応を自分ごととして考える。構内のトイレにも備蓄セットが設置されている。教職員たちも救護などの業務を事前に明確化し災害時にメンバーを割り当てることで迅速に対応できるようにしている。またこの学校は地域のけが人治療の拠点にもなる。その際、生徒たちは負傷者の搬送を手伝うことになっていて病院との訓練にも参加している。