金相場に投資マネーが回帰している。資金流出が続いてきた金を対象とした上場投資信託(ETF)に資金流入の動きが目立っている。金の国際調査機関のワールドゴールドカウンシルが30日発表した金の需給統計によると、単月ベースでは5月から6月は2ヶ月連続で流入に転じた。米国の利下げ期待から金利を生まない金の投資妙味が高まっているのが背景にある。金の国際指標となるNY先物は、16日におよそ2ヶ月ぶりに最高値を更新。これまで金相場を押し上げてきた現物需要や中央銀行の買いに加え、長期マネーを運用する機関投資家もETFを通じて買い手に回り始めた。投機筋の買い越し幅は足元でも高水準が続き、再び歴史的高値を更新する可能性もありそう。(日経電子版)