「アジアのノーベル賞」と呼ばれるマグサイサイ賞。フィリピンの首都マニラにある財団はきょう、ことしの受賞者として個人4人と1つの団体を発表し、このうち日本からは宮崎駿監督が選ばれた。宮崎監督について財団は「環境の保護や平和の提唱など複雑な問題を子どもたちが理解できるよう芸術を駆使した。世界で最も記憶に残り愛されている映画を数多く手がけた」と評価した。そして「人間の在り方を照らし出すことに取り組んできた模範的な芸術家だ」とたたえている。マグサイサイ賞はこれまでにアフガニスタンで人道支援などに携わった医師の中村哲など合わせて27人の日本人が受賞している。ことしの受賞者は宮崎監督のほかにベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤の健康被害を究明し被害者の救済に取り組んできたベトナム人の女性医師や、ブータンで貧しい若者の教育を支援している男性などが選ばれている。授賞式はことし11月にマニラで行われる。